佐々木朗希、制球力に課題もデビュー戦で衝撃の100マイル超え

March 19th, 2025
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メジャーリーガー佐々木朗希(23)のカブス先頭打者の左打者ハップへの挨拶がわりに投げた1球目が99.5マイル(約160キロ)をマークすると球場全体がどよめいた。

外角高めの99.5マイル(約160キロ)でファールをとり、最後は真ん中に100マイル(約161キロ)を投げ込むと、振り遅れたハップの球は左翼コンフォルトのグラブに収まった。

ひとつ目のアウトを取り、気持ちを落ち着ける間もなく鈴木誠也を迎えたが、初球でこの日最速の100.5マイル(約162キロ)を叩き出し、変化球を交えてフルカウントに追い込むと、最後は内角高めの速球で空振り三振に仕留めた。

さらに好打者タッカーを中飛に抑え、初回を三者凡退で終えると、佐々木は頬を大きく膨らませて息を吐き出し、ダグアウトで待ち構える大谷翔平(30)に迎えられると安堵の表情を見せた。

初回を上々の滑り出しを見せたが、2回は制球力が定まらず、2四球を与えて一死1、2塁のピンチを招いたが、味方の守備にも助けられ無得点で切り抜けた。

迎えた三回は一死からバーティに安打を許すと、二盗を決められて得点圏に走者を背負い、その後3者連続で四球を与え、押し出しでメジャー初失点を喫した。なおも一死満塁のピンチが続いたが続くブッシュを見逃し三振、ショウを空振り三振に仕留め、最小失点で切り抜けてマウンドを降りた。

3回1安打1失点、5四球、3奪三振、最速162キロ。

ドジャースの解説者が佐々木のことを「原石」と表現したが、憧れのメジャーデビューは収穫と共に課題も多く残るものとなった。

56球中、ストライクは25球で、さらに打者14人との対戦で初球ストライクはわずか3球と制球力の低さが目立った。ボール先行になってカウントを悪くし、結果的に5つの四球に繋がった。

ストライクとボールがはっきりしているため、武器のスプリットを見逃される場面も多かった。

加えてドジャースの解説者や番記者たちから「軸となる速球、スプリットに加え、もう一つ変化球が必要ではないか」という指摘されるように、今後、持ち球や配球にどう変化をつけていくのかも気になるところだ。

一方で収穫もあった。

平均98マイル(約158キロ)の速球でカブス打線を苦しめた。今後、スプリットの制球力が安定すれば戦っていけることを佐々木自身、実感したはずだ。

「自信を持って投げられるかどうか」

春季キャンプで佐々木朗希と繰り返したが、長いシーズンで自信を持ってマウンドを制することができるのか注目していきたい。